70年代ロックから受け継がれ、アニソン、VOCALOIDをつなぐ曲構成「アジカン・wowaka形式」
海外のロック/メタルにおける先行例
今回の主題から外れるため簡単に触れるだけにしますが、アジカン・wowaka形式の先行例は、ロック、ハードロック、ヘヴィメタル周辺にしばしば見られます。
70年代の例
80年代の例
90年代の例
00年代の例
これらの楽曲、もといジャンル全体に共通しているのは、歌唱部以前に印象的なリフや器楽フレーズを提示していることです。歌唱部の後にリフを再提示することで、イントロを単なる導入ではなく、楽曲全体を支えるモチーフとして機能させています。
日本でも以下の例のように、同様の構造が時折使われてきました。
なかでも重要なのが、スピッツ「グラスホッパー」です。同曲は1995年発売のアルバム『ハチミツ』に収録されており、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは2015年のトリビュートアルバムで同曲をカバーしています。
ASIAN KUNG-FU GENERATION のギタリスト、後藤正文(2015)は『ハチミツ』について、自身の10代最後を支えた作品であり、希望の光の一つだったと述べています。そのため「グラスホッパー」は、アジカン以前の先行例であるだけでなく、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの音楽的背景との接点も確認できる重要な作品です。