時代を超えて蘇る:Maida Vale Studios大改修プロジェクト始動
イギリス音楽・放送史の象徴「Maida Vale Studios(メイダ・ヴェール・スタジオ)」が、21世紀のクリエイティブ産業に対応すべく生まれ変わろうとしている。
🎼伝説の録音スタジオ、次なるステージへ
Maida Vale Studiosは1934年からBBC交響楽団の拠点として使われてきた歴史ある施設であり、The BeatlesやDavid Bowie、Led Zeppelin、Adeleといったレジェンドたちが録音した場所としても知られている。
しかし、BBCは2023年、この歴史的建造物を1,050万ポンドで売却。新たな所有者となったのは、映画音楽作曲家のハンス・ジマー氏、映画プロデューサーのティム・ベヴァン氏とエリック・フェルナー氏が率いるMVS Partnership LLPである。
🛠改修計画のポイント
🏛 歴史的価値の継承
- エドワード朝時代の外観や建築様式を尊重しつつ、内部を現代仕様に刷新。
- 建築的文化財としての価値を損なわないよう細心の注意を払った設計が採用される。
🎵 最先端の音楽・映像制作施設へ
- 3つの大型音楽スタジオ
- 作曲家用スイート
- 映画編集スイート
- ダビングステージ
- 試写室
などが新設され、英国の音楽・映画ポストプロダクションの中心拠点となることが期待されている。
🌱 サステナビリティ重視の「レトロフィット・ファースト」
- 建物の既存構造を極力再利用し、解体に伴う炭素排出を削減。
- 高性能断熱材や省エネ屋根を導入し、環境負荷の少ない施設づくりを推進。
🏙英国カルチャーの未来拠点に
この改修プロジェクトは、Maida Vale Studiosを単なる「記念碑」ではなく、現代と未来をつなぐ創造のハブとして再構築する試みである。
すでに地域住民との対話や情報公開も進んでおり、完成後は一般公開やクリエイティブ産業の育成においても重要な役割を果たすことが見込まれている。