Baroque Pop
概要
発祥:1940’s
全盛期:1966’~1970’前半
1940年代、ポップス楽曲の編成にハープシコードが配備され始める。
1960年半ば、アーティスト達が雄大なサウンドを追求していった結果、バロック音楽の作曲様式に見られる反復的なメロディーと機能的なハーモニーにたどり着き、バロックの要素を積極的に楽曲に取り入れるようになる。
1965年、“The Beatles“の『In My Life』の発表は多くのアーティストに影響を与え、1966年には”The Left Banke”の『Walk Away Renée』のリリースにより Baroque Pop は1つのジャンルとして確立された。
その後 Baroque Pop は Psychedelic Rock となり芸術性を高めていくものと、不変のものと2つに分かれる。後者は1970年代の Punk Rock、Hard Rock ブームによって表舞台から姿を消すこととなる。
影響を受けたジャンル
・Clasical
反復的なメロディーと機能的なハーモニー、使われる楽器はここから取り入れた。
音楽的特徴
楽器
オーボエ、フレンチホルン、弦楽四重奏オーケストラの一般的な楽器や、ハープシコード、フリューゲルホルン、ダルシマー、ツィターなどの馴染みのない楽器がよく用いられる。
代表曲
- The Beatles – Rubber Soul (1965.12) : In My Life
曲間にハープシコード・ソロのようなサウンド(実際は半分の速度で録音され、その後倍速に編集されたピアノ)が入っており、様々なアーティストに影響を与えた。しかしバロック音楽のような旋律や伴奏はまだ見られない。
- The Left Banke – Walk Away Renée (1966.7)
“The Left Banke”は“The Beatles”などの British Invasion から影響を受けたバンドで、彼らの音楽は Baroque Rock とも呼ばれ、ロックからサイケデリックへの道を提示した。
その中でも『Walk Away Renée』は Baroque Pop を代表する楽曲で、フルートソロ、複数のバイオリン、アルペジオやコードで伴奏するハープシコード、下降するクロマチックスケールを奏でるウッドベースなどが見受けられる。
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