もじょ

互いの影が重なり合う、月明かりの下
苦笑いを含んだ頬を差す銀光
「あのバンドの演奏、下手だったね」と破顔する君
秋風に乗せたハミングを横目に
強情を張り同じ歩幅の足音と嫣然
鮮麗なバイナリとして刻み込むメモリ
「でも、心に残る夜だった」と私は同じ旋律を口ずさむ
すべての音はこの夜の物語へと溶け込み
記憶の片隅に永遠のメロディとして残る

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